バイヤス裁断の豆知識


 標準の裁断方法

生地の無駄を省いた一般的なネクタイの 標準裁断方法で 長方形の生地で2本分が取れます。

A+B+C をつないで1本のネクタイが完成致します。  イ+ロ+ハ をつないで1本のネクタイが完成致します。


イロハ

ABC



左右
が同
模様




赤縞
が上




赤縞
が下


柄に上下のない配色や縞の間隔が同じストライプの

場合は
ABC と イロハ は同じ模様になります。


変則的な配色やストライプの場合は

ABC と イロハ の左右の配色が反対になる。



立正高校吹奏楽部様 持ち込み生地による

オリジナル・ネクタイ


生地に裁断の型紙を当てた状態



一方取りの裁断方法

変則的な配色、柄に上下のあるロゴ入りネクタイ、ストライプ等の場合は一方取の裁断 致します。
一方取りの裁断の場合は標準裁断に比べ 3割程 多く生地を使用するために高価になります。

標準裁断は、機械でまとめて1回に100本の裁断致しますが、一方取り裁断では
 中心の絵柄や文字が 逆さまにならないよう1本づつ型紙で周囲を描き裁断を致します。

一方取りの裁断方法で同じ柄やロゴの製品が可能になります。



ABC
イロハ
同じ
柄に
なる



ABC
イロハ
同じ
柄に
なる



世田谷学園

卒業記念



世田谷学園

卒業記念


配色や縞の間隔が異なる不変則なストライプ、ロゴ入りネクタイは柄を揃えるために一方取り裁断を致します。

A+B+C をつないで1本のネクタイが完成致します。 イ+ロ+ハをつないで1本のネクタイが完成致します。





タテ巾約


50〜52p

横巾約

92cmの

長方形の生地で

準巾のネクタイが

2本出来ます。

標準裁断の場合



和服の生地からネクタイを作る (38cm以下では縫製不可能です)



タテ巾38p  横巾約140cmの和服生地で

準巾のネクタイが2本取れます。但し

大剣の結び目下にハギ目がでます。

標準裁断の場合



                      解 下 さ い

   通常は同柄のネクタイを100本程を同型に重ねて裁断致します。 初めに1,2本の試し縫いでネクタイの

   バイヤス角度を確認して、一気呵成にネクタイの芯付け作業にかヽりますので殆ど正確に仕立てが出来
   ますが、本数が少ない場合は1本宛の裁断でを勘を便りに芯付け作業に入りますので、すべて出来映えが
   100点満点の仕立て上がりに成ることは保証出来ません。その点はご容赦ください。

                           バイヤスの角度とは

   ネクタイを使用する場合に生地に伸縮を持たせて結び易くする為にバイヤス(斜めに)裁断致します。
   生地は人と同様に織り方により性格があり、バイヤスにより伸びやすいもの、アイロンの熱にによって
   ちぢむ等すべて異なりますので、バイヤスの角度は、生地の織り方、整理加工(織り上がった生地を
   熱したローラーにかけて糊付けをしながら平らに成型します)、成型時の生地の送り作業により、多少
   の歪み、等の差異があり、生地の水平な上下に対して中心線が40度〜50度の違いが生じます。
   ネクタイの上不出来はこのバイヤスの角度によって決まります。

                           ネクタイ縫製の出来映え

   1.ネクタイを大剣と小剣の中間に指を入れて下げて見る。大剣と小剣が正しく正面に向くかどうか。
     正面を向いておれば合格点。不合格品は大剣や小剣の先が横を向きます。

    2.「」の合格点のネクタイの大剣の先を右手で、ネクタイの中央を左手で抑えてネクタイを結ぶ程度に
     水平に引く。ネクタイに波打ちが無ければ芯付けO.Kです。

    3.ネクタイの裏地と表地の左右が対照的に正しければ満点と言えるでしょう。



              建物の耐震疑惑問題 とネクタイ縫製

  1.最近マスコミを賑わせている耐震疑惑で政府の許認可権も絡んでたいへん難しい問題を孕んで
     今後の動きが注目されております。

     表向きは豪華なマンションやホテルも震度5で倒壊にさらされる構造問題は、こと許認可権を除いて
     自由経済下の日本に於いては建築に限らず各業界でも行われている過当競争の激化にともない
     利益優先の企業にとっては品質の低下や手抜きも有り得るいう
落とし穴考慮の念を隠せません。
     

               ネクタイ縫製価格の裏表

  2.縫製加工価格もピンからキリまで。その理由は

    a.本数の多少により価格に上下が生じます。

    b.素材が絹のように細い繊維の場合は仕上げ難度が高く他繊維に比べ時間を要しますので
      縫製加工代金も高価になります。

    c.ネクタイに付随する補助材料、 裏地、芯地、ネームの付け方により違いが生じます。 

  3.ネクタイに付随する補助材料

    a.高級ネクタイにはそれに見合う芯地や裏地が使われ、価格の低廉なネクタイにはそれなりの
      芯地や裏地を使用しているのが現状です。従って芯地や裏地の材料の品揃えと手慣れから
      一般的なネクタイ専門と高級ネクタイ専門の縫製加工に大体二分される傾向が見られます。

    b.ネクタイに使用する芯地も一般的な芯地に比較して高級芯地は6倍の価格差がございます。

    c.同様にネクタイ裏地の場合も4倍の価格差があります。

    d.但し芯地、裏地共に価格がの高ければ良いという結果にはつながりません。

    e.ネクタイ生地の厚さ、伸縮度、ネクタイの重量などもその良否に関係して参ります。
      さわやかな風に吹かれて肩まで軽やかに吹き上がるネクタイも一考要します。

  4.ネクタイには生地と相性の良い芯地や裏地の選定が欠かせません。

    a.ネクタイの仕上がりの良否は最近の縫製機械の開発が進み、バイヤス(斜め裁断)のネクタイ
      を真っ直ぐに縫い上げることが容易になりましたが、ネクタイ縫製では機械に頼らない細やかで
      繊細な時間のかヽる手作業が大半を占めております。

    b.ネクタイの良否は 1色、2柄、3タッチで極まります。その3タッチ部分が縫製加工になります。

    c.薄手のプリント生地などには他に比べて厚手の起毛芯や、二重芯などで対応し表地をカバーする。

    d.厚手の織物生地などには薄手のソフトな芯地を使用するなどの勘と経験を生かしてネクタイの
      重量度も吟味する必要がございます。手の平に乗せてこれで良しの感度も重要な要素です。

    最後のご挨拶・・・

    思いつくまヽにネクタイについて書かせて頂ましたが、未だ推敲訂正の余地がございますので
    引き続き次回も逐次掲載させて頂きます。
     諸兄さまのご意見やご反論をお寄せて頂ければ幸いに存じます。

                                               


業務用ネクタイの縫製加工の現場から

ネクタイの生地を重ねる 重ねた生地の裁断 ネクタイ生地の裏付け
ミシンによる作業風景 日本製自動芯付機作動中 ドイツ製全自動芯付機リバー
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